原木栽培のシイタケは、肉厚で歯ごたえがある上等品が多いため、自分好みのホダギを選んで植菌し、自宅へ持ち帰り原木栽培を2年間楽しめる(乾燥させない手間を掛け)シイタケの植菌体験は、リピータを含め年々参加者が増えてきておりますが、昨年度は新型コロナ感染により植菌作業は中止とし、植菌されたホダギの販売のみでした。本年度は、3密を避ける方式で参加者数を20名に絞り、2回に分散しての集合体験方式としました。先ずは、サポーターから原木栽培の説明を受けます。
シイタケは実がなるのではなく、菌がホダギの養分を食し、ホダギに養分が無くなりシイタケ菌が子孫保存のためにホダギから出るためにシイタケが発生します。
その後、作業場でホダギつくりに挑戦です。
作業手順は、①ホダギ用の原木を選ぶ。②種駒を植え付ける穴をあける。➂種駒を植え付ける。の3工程です。
最初にホダギ用の原木を選びます。用意されたホダギ用原木は「コナラの木」です。太さ10~20cm程度とまちまちでしたが、長さ90cmに切り揃えられたホダギが山積みにされています。参加者は、家族単位で気に入った木を1本選んで作業台に運びます。
次に種駒を植え付ける穴をあけます。電動ドリルには、30㎜のストッパー付きのドリルの刃が付いています。ホダギにハガキ程度の広さに1つの穴を垂直に25個程度開けます。素早く開けないと、ドリルの回転による熱によって開けた穴が乾燥しすぎて、駒が乾燥してしまいます。ホダギは形が一定ではなく、穴あけの時に動いてしまいます。慣れないと少し難しいですが、サポーターの協力で、なんとか仕上げることができたようです。最後は、長さ17㎜程度の種駒をハンマーで打ち込みます。種駒の先端から5㎜程度の空間があると活着し易いという実験結果が有ります。種駒の頭がホダギに陥没しない様にちょっと表面から出ている程度に打ちます。
ご家庭に持ち帰った後は、ホダギに菌が活着するためには、日陰の環境で乾燥を防ぎ、仮伏せ、伏せ込みなどの一手間が必要になります。そして、早ければ翌年の春、たいがいは翌年の秋ころから年に2回春秋にシイタケが発生し収穫できることになります。
自宅で美味しいシイタけの収穫が叶うとあって、重いホダギでも苦にならずに持ち帰られたようです。お疲れ様でした。来年以降の収穫を楽しみにしてくださいね。

ホダキを運びます。重い~。
