ジュニアくらぶ 初夏の観察会 5月21日(日)

”ベリーの日”里山の野イチゴさがし

野あそびしていて出会う「果実」って、それがちょっと渋くても、酸っぱくても、とっても魅力的。小さい頃そんな経験をしたことのない親世代にも、野イチゴを森に摘みに行くのは童話の中だけの話ではなくて、この都筑の里山でもできるのだと知ってほしい。
10年以上前、ジュニアくらぶの定例観察と同時にやろうと、草刈りと野イチゴ狩りをしながらパイオニア(先駆)植物としての野イチゴの生えている環境も観察しようと行っています。都筑中央公園でこれまで見られた野イチゴは5種類、すでに時期が終わっているものも多かったけれど、どんなところにあるのかを観察しながらの里山巡りです。
 この日はまさに「卯の花腐し=うのはなくたし(意味はお調べください)」の一日。雨が心配でしたが、20人ほどの参加者はものともせず野山を歩き回りました。
まずはオトシブミのマキマキした葉っぱを観察しながら宮戸炭焼き小屋裏手のクサイチゴゾーンへ。今年は遅れているのかけっこう実を発見できました。そこここで「クサイチゴあっまー」の声があがります。ヨーロッパの童話に出てくる「森に野イチゴを摘みに行く」情景が浮かんできます。
 ひとしきり味わったら、エリア51には寄らず、清水谷戸に向かいます。雨とあって鳥や虫たちと出会うことがほぼないにもかかわらず、こどもたちは先を争うように進みます。さて、清水谷戸では桑が自生してきています。むかーし都筑でも養蚕が行われていました。その名残もあるかもしれませんね。カイコの代わり?に今日はおとなもこどもも「クワの実=マルベリー」に夢中。はじめて桑の実を食べた方も多かったようです。
 それから、残りの種類を発見しようとばじょうじ谷戸へ向かいました。ナワシロイチゴ、ニガイチゴは期待できないので、まずはカジイチゴ、モミジイチゴ。どちらも林や森の縁(林縁)に生える種類です。ばじょうじ谷戸の急斜面にあるので手が届かないこどもにとっては夢のような存在かもしれません。最後にウグイスカグラ。実はグミに似ていますがスイカズラ科の立派な在来の落葉低木です。これは今が最盛期とあって大人気でした。
 どれが美味しかったと聞くと、クサイチゴの声が多かったので、「クサイチゴはパイオニア植物」だと覚えて帰ろうとお話しました。河原やはらっぱにも時々群生しているのを見つけられるかもしれませんよ。遠くのキャンプ場や森に行かずとも駅のすぐ近くにこんな場所があること知ってもらえました。

道がありません

オトシブミの巻き巻き葉っぱあるかな?

雨の中でも楽しいワクワク♪