カブトムシの幼虫 お引越し大作戦 11月 13日(日)

公園の手入れにいそしむKさんは、日々たくさんの生き物とふれあい、出会える場所、季節、魅力を存分に知っています。
ふと、この生き物の魅力を、これからこの街を担っていく若い親子さんたちにも知ってもらい、公園を応援してくれるサポーターさんとなってもらえるのではないかという思いで、昆虫と触れ合う事を考えました。

例年落ち葉だめのカブトムシの幼虫は、カラスに食べられ放題。そうだ保護しよう、そのために安全な場所にお引越しだ。そこにみんなに参加してもらおう!と、1か月前にこのイベントを企画し、すぐに、Kさんはジュニアくらぶの先生たちと共に内容を考えました。急なイベントにも関わらず沢山の親子に、申し込んでいただきました。

少し風は吹けど、動けば汗も感じられる午前中、お引越し大作戦の開始です。幼虫を掘り出す落ち葉だめは2か所、ひとつはばじょうじ休憩舎脇、もうひとつは竹林の中。2チームに分かれ、軍手をした小さな手が、次々に腐葉土をかきわけ、お目当ての幼虫たちを探していきます。脇の落ち葉だめの腐葉土上部は、まだ発酵熱が手で触ってもわかるぐらい残っているので熱いらしく、幼虫たちは地中深くに潜っていて、子どもたちはなかなか探し出せません。

すると奥の竹林から「いるぞ~たくさんいる~!」との声。ばじょうじ脇チームは、声のもと竹林の中の落ち葉だめに移動です。
すると出るわ出るわ、少し手でかきわけただけで、「恥ずかしい~」とばかりにプリップリの体をくねくねさせて幼虫が出てきました。

休憩舎に集まり、さーみんなバケツの幼虫を数えましょう。はーい16、僕21、次は68。えっ68!驚きの数です。夢中でこんなにとってたんですね。

次は、幼虫の観察ゲージに、手でぎゅっと握って少し固まるくらいの程よい水分の硬さの昆虫マットを入れ、その上に幼虫を置き、幼虫たちが順に潜っていくところを観察しました。その際「昆虫マットはなんでできてるの?」と言う問いに「自家製マットはおがくずに小麦粉を入れ発酵させたら簡単にできるよ」というお話も聞き、最後にレストハウスの大きな飼育小屋にたくさんのカブトムシの幼虫を無事お引越しさせました。

今日お引越しさせた247匹の幼虫たちは、ふかふかの落ち葉の布団で暮らしていくこととなりました。見事成虫になったカブトムシを、来年の昆虫観察会でたくさん観察できますように。  C・M